かのうのブログ

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喫茶店業界研究その0

その0ではネットで調べてわかったことについて書いていきたいと思います。

まず喫茶店の店舗数の推移についてf:id:V3bxNn1ljsFzaOm:20201104045401p:image

グラフにしたものf:id:V3bxNn1ljsFzaOm:20201104045446p:image

グラフを見ていただいたら一目瞭然だと思うが、喫茶店の数は30年で横ばいだ。

厚生労働省の資料によれば、喫茶店業界は安定しているという。確かに資料を見ればそのようにも読み取れるが、最近は趣向を凝らしたカフェ・喫茶店が増えた。

例えばメイドカフェ猫カフェ。鎌倉にはフクロウカフェ。このように凝ったコンセプトのカフェが存在する(コンセプトカフェ)。

つまり、喫茶店業界を知るにはグラフ上の数字だけではなく、業界そのものの中身を知る必要がある。

 

まずは、日本における喫茶店についての歴史を振り返る。

・長崎の出島にてオランダ人が伝える(徳川綱吉の頃)

・1866年、コーヒーの輸入関税が決定

・1874年、神戸元町にて「放香堂」開店

・1876年、浅草寺境内にて「油絵茶屋」開店

・1877年、コーヒーが正式に輸入

1886年日本橋にて「洗愁亭」開店

明治の頃、日本は西洋文化を取り入れるのに必死であった為、喫茶文化も取り入れようとしたのは想像に難くないところだろう。

その後、日中戦争が始まるとコーヒーは贅沢品に指定されるようになり、喫茶という文化は一時途絶えた。以前、「こぽこぽ、珈琲」という本の中でとある作家が、志願兵になれば外国でコーヒーを好きなだけ飲めると考え志願兵となったみたいなことが書いてあった記憶がある。コーヒー好きには辛い時代だったのだろう。

戦時中に代用コーヒーというものが流行った。大根や百合の根を原料にしたコーヒー。想像もつかない。

戦後、コーヒーは輸入されるようになったが、ほとんどは個人経営の店だったらしい。さらにコーヒーの消費の9割は喫茶店という事実がある。

元々日本人の味覚には、コーヒーというものがあまり合わなかったというが、戦後になりコーヒーの味に溺れるようになる。1990年代には喫茶店がチェーン展開するようになり、さらにセルフサービスの店舗が一般的となった。

 

現代では、喫茶店のあり方が多様化していると厚生労働省は言う。確かに、数ある喫茶店の中でコーヒーのみのサービスというのはあまり見受けられない。いや、コンビニに行くと、例えばローソンなら「マチカフェ」がある。菓子まで付いている。

消費者の動向を見るとコンビニのコーヒーマシーンを使う人が急増している。

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コンビニだからと言って侮ってはならない。普通に美味しいのだ。そうでなくてもチェーン店の利用者が多い。

 

コーヒーについて真面目に学びたいと思う人間ならば個人経営の店で学ぶのが良いと言われているが、この情報を見ると個人経営の喫茶店に冷たい風が吹いているといった印象を強く受けることだろう。

 

その0では、喫茶店の業界について深掘りすることはできなかった。これだけの情報だと、喫茶店を続けるには珈琲の焙煎や抽出の技術を極め、お客様にどれだけ美味しいコーヒーを提供できるかという事ではなく、単に経営者としての手腕が問われるということになるからだ。これについてはとても残念に思う。

しかし私はこの業界について調べ始めたばかりなので、新たな希望の持てる情報が出てくることを祈ろうと思う。